11月、年の暮れを早くも感じる季節の変わり目。

ここは一体何処だったか、そんな風にすら感じる朝晩の冷え込みです。

今私達が住むサンクリストバルに私が初めて訪れたのは、2011年のこの頃でした。

8年前と今とでは、過ごし方や感じ方がだいぶ変わったけれど、相変わらずこの街が好きでここに居る自分です。

ビザの手続きが上手いこと進まなかったり、寒さに身体の不調さを感じたり、

もっとメキシコ以外で住みやすいところはないのかねと色々二人で考えたりもします。

私達が私達らしく、のんびりと自由に暮らせれば何処でもいい。

たったそれだけが私達の暮らしたい場所の希望条件です。

それって一番難しいような気もしますが、結局のところ全ては気持ちの問題です。

なので、どこにいたって私はのんびりと自由にしますと宣言してしまったら、

ビザの事も、寒さの事も、結局の所どっちでも良いか！とポジティブに今日を生きるのみだなと思います。

そんなこんなでのんびりな私ですが、

のんびりもしていられない一大行事【Maktub福袋2020】

予約開始早々のお申し込み、ご予約いただいた皆様ありがとうございました。

今年は例年に比べると、用意出来る数が少ない事が最初から決まっていたので、

あまり大々的に告知をしてこなかったのですが、

そんな中、毎年楽しみにして下さっている方々からのお申し込みに嬉しさが込み上げました。

初めての方も、毎年ご購入頂いてるお客様にも一年の始まりに幸せな気持ちになってもらえるよう、

今年も心を込めて福袋を作ってますので、楽しみにしていて下さい。

今月はぼちぼちですがあきおくんと少し早い棚卸しを開始。

アトリエ内の原石を一つ一つ手に取りながら、

私達、気がつけば原石が山のように手元にあるねと改めて自分達の持っている原石の量にびっくりしました。

まだまだ磨ききれていない手付かずの原石を目の前に、

今年はツーソンショー行くのは見送ろうかという決定になりました。

2013年から毎年通い続けているので、

行かない事が不思議なくらい自分の中の1年のサイクルに組み込まれているのですが、

今年はサンマリーショーの世界を知る事が出来たし、

ツーソンショーでの古い付き合いの方々はショーへ行かなくても個人的に尋ねる事が出来るので、

今年は新しい鉱山に行けてないので、2020年はまた今まで行った事のない鉱山にも足を踏み入れたいなぁなんて思います。

そんな中、今年のツーソンショーで見つけてきた原石の一つから、

エチオピア産のこちらのオパール、この下の写真の巨大オパールの原石と同じで、

透明度が高く、どちらかというとメキシカンウォーターオパール系のような瑞々しさ。

しかもエッグインだなんて。。。

うちにこんな原石が眠っていたのか、、、なんて新鮮に思ってしまう今日この頃。

我が家にすでに在る原石をしっかり一つ一つ形にしていく事が買い付けよりも優先です。

（水分量の安定性を見るため、この子達はしばらくの間もう一度眠ってもらうので、

ショップへの掲載予定はまだまだ先の予定となります。）

中々手に入らない希少な原石を手に入れると、なんだか研磨するのがもったいなくて研磨せずに飾ってる原石とかもあって、

あと3年くらい毎日毎日磨けど磨けど磨ききれない程の原石達が、

あきおくんの研磨機の前に大行列を作っているように見えるのです。

でもその中には原石のままで素晴らしい存在感を放っているもの、

命が宿ってる感じると言うか、、、

切りたいとは思えない原石が居たりもします。

ルースにする目線で選んできた原石のはずなのに、

どうしても切れないこの不思議な石達は、きっとこのままの姿がベストなんだと思います。

そんな原石は、ありのままの姿が一番だよっと言ってくれる象徴みたいでホッとします。

ということで、今月はまた暮らしの中の原石シリーズが増えますので個々の原石の個性を是非ご覧下さい。

話は少し変わりますが、

『暮らしの中』の世界は、その人の世界そのものです。

自分の世界には、心の底から自分の大好きな物だけに囲まれて在りたいという気持ちが、

最近の物選びに変化を起こして、目の前の暮らしの中の世界に現れてきた気がします。

すぐ壊れてしまう予測がつくものは買わないだけでなく、

長く連れ添いたい物なのか、妥協してる部分は無いか、どの角度から見ても愛おしいか、

時間をかけて丁寧に選択しながら身の回りの物を整えていくと、

それだけで自分の理想の暮らしが出来てしまいます。

このパンの焼き型、

サンクリストバルのパン屋さんのバザールで、30年以上使いこんだ焼き型を譲って頂いたのですが、

使い込まれたこの型に宿ったパンの妖精がパンを美味しくしてくれてるんじゃないかって思うくらい、

パンが美味しく焼きあがります。

本当はバザールに出てたものじゃないんだけど、

歴史あるパン屋さんの閉店バザール、

もしかしてパン型を譲って頂けたらと思いながら訪ねたバザールだったので、

思い切って聞いてみて本当に良かった。

私のしたかった暮らしの味にまた一つスペシャルな仲間が加わったのでした。

こんな風に思った事、他にも色々。

先日あきお君の誕生日プレゼントに編んだレッグウォーマー。

最近色々あきお君に作っていたら、

気がつけば全身私の手作りの洋服やら帽子やらで、

もちろん洋裁や編み物は素人なので、

仕上がりは下手くそながらも、わたし的に可愛いい物を作ってるので、

私がかわいいと思うセンス100%の物で身を固めるあきお君、

うん、うちの旦那なかなかイケてるじゃない。と自画自賛しながら、

あゝ、これが私の理想的な暮らしかも、なんて思います。

あきお君も愛用してくれてるので尚良しです。

身の丈に合った、人それぞれの幸せの形にぴったり合う既製の幸せなんてない。

自分の幸せの尺度の表現は自分にしか出来ないのだから。

そう思いながら日々物創りに励むのですが。

そんな気持ちも含めて、

自分の物を作るのも好きだし、誰かを想いながらの作るモノづくりも両方好きです。

先日オーダー頂いた赤珊瑚のピアス。

マクラメ作品では無いのだけれど、私の私物ピアスを見てご注文いただきました。

この赤珊瑚とターコイズのシンプルな組み合わせなんですが、

私もとっても気に入っていて、ピアスを普段全然しなかった私がピアス復帰するキッカケにもなったお気に入りさんです。

雰囲気、印象が今の自分の理想通り。

そうであるか無いかって生きてる中で重要なポイントです。

思い切り自分らしく生きるための自分らしいジュエリーをMaktubで見つけてもらえたらそんなにも嬉しい選ばれ方、他にはありません。

今月の新作の一つ、

ぷっくりと丸みがありながらもスクエア形のラピスラズリとムーンストーンを使ったペンダント。

夜空を切り抜いたような世界。

パイライトがキラリと艶々の青の世界に輝きます。

スクエアなのにぷっくり。柔らかい曲線から成るこの形。

どうしてこんなに包みやすいの？とびっくりするくらい包みやすいスクエアピースでした。

仕上がってすぐ、あきお君に見せたら、

鳥のようだね。

とのコメント。

そう言われてみればそうかな。

鳥に囲まれて暮らすと作品にも鳥っぽさが出てくるのでした。

製作ペースも暮らし方に合わせてとってもゆっくりになりましたが、

その分一つ一つの作品と向き合う時間が長くなりました。

ルース製作からマクラメ作品に仕上がるまでの工程を、

私達各々が心から楽しみながら作る事が、私達の暮らしの喜びでもあります。

先日メキシコから今月の新作とご注文商品を発送しましたので、

来週中には新作の掲載と、ご注文商品のお届けが出来ると思いますので楽しみにお待ち下さい。

それでは皆様も風邪など引かぬよう、素敵な霜月の日々をお過ごし下さい。