日頃からインスタグラムを基本に様々な新作のご紹介や、工房内での出来事、

Maktubのマクラメ作家としての心情などを綴り、発信しています。

是非そちらもフォローしていただきたいのですが、

いつもいつも文章が長くなってしまうので、

お時間のあるときに読んで頂けたら嬉しいです。

最初の投稿なので、

Maktubを最近知ってくださった方々へ向け、

是非私たちや、私たちの作る作品についてなどを今日はお話したいと思います。

現在Maktubでは、

マクラメ作家である私ayumiと、天然石研磨をしている主人akioと、

同じ町に住む韓国出身のソンミンという研磨アシスタント3人で、

メキシコのチアパス州、サンクリストバルデラスカサスという山々に囲まれた標高2200Mに位置する小さな町に、

工房を構え、制作、運営しています。

日本では、うちの母がウェブショップの商品発送担当をしてくれています。

私たちのしている事を最初に簡単に説明すると、

天然石の原石から研磨部が磨き、ルースとして販売しているのと、

その自社研磨天然石を使用し、マクラメ編みjewelryを制作、販売しています。

この町に出会ったのは私が主人と出会う、もっともっと前。

2011年の事でした。

2年間かけて世界一周をした果てに出会った、「絶対にいつか住みたい」場所でした。

インディヘナと呼ばれるマヤの先住民達が今でも多く暮らし、

織物や、刺繍などといった伝統工芸品を、

母やおばあちゃんが作り、小さい子供達が売り歩く。

アルテサニアと呼ばれるマクラメや彫金、ワイヤーを使ったjewelryを路上で売る人々、

各家庭で作ってきたパンや甘いお菓子をカゴに入れて売り歩く人、

とうもろこしを道端で焼きながら売る家族、

家は自分たちで建て、壊れたら自分たちで直し、

羊飼いが民家の間の畦道で羊を放牧させながら、

木陰で羊の糸を撚り、編み物をし始める。

なんとも手作りに溢れた町。

私にとって理想の町でした。

モノの一つ一つにストーリーがある。命が宿っている。

もちろん量販されたものも売っています。

だけど、温かさが伝わって来る、

そして家族の絆が垣間見れる手作りの物売りをしている人たちが本当にたくさんいらっしゃるんです。

本当に美味しい味や、優しい肌触り、ぬくもりある生活がここには生きてる。そう感じます。

この町に住みたい！この町で物づくりをしたい！

初めてこの町にきてすぐにそういう思いが湧きました。

だけど当時はまだ、マクラメ編みは始めてましたが、とてもそれだけでこの町で生きて行く自信も貯金も無く、

いつか絶対！と心に決め、

その後、毎年この町は、年の3ヶ月位を過ごす制作活動期間の場所となりました。

それ以外の期間は、インド、ジャイプールでの天然石の買い付け、ニューヨークでのアクセサリーの路上販売、

日本での展示会や販売会、ワークショップなどを行い、そして毎年様々な天然石鉱山に足を運びました。

天然石の研磨に興味を抱き始めたのは2015年頃でした。

それもこの街がきっかけでした。

近隣にはシモホーベルという、世界的にも有名な琥珀の産地があります。

産地ではたくさんの工房を見学させてもらいました。

機械を使わずしてもこんなに綺麗な琥珀が磨けるんだ！とまず驚き、

原石を自分でも磨いてみたい！そう思い、

なんとなく必要そうなものを集めて宿の中庭でせっせと磨き始めました。

そして実体験した、

磨けば磨くほど輝く！事。

ハンドポリッシュで仕上げた柔らかい曲線、独特のつるつるの肌触りが、やみつきになりました。

また、それを使って作るジュエリー。

これこれ！私がしたいのは！出来るだけ手作り出来る部分は手作りしたい！

すでに在るもの、作られたものから選ぶのではなく、作りたい！そう思い始めたのです。

2016年、ついに研磨機材をアメリカで購入し、この町にいつも通り戻ってきたその日、

あきおくんと出会い、たった6日間で結婚に至り、

石の世界とは無縁だったあきおくんが、今は研磨職人となり、独学で研究を重ね、現在はMaktubのほとんどの天然石を磨いております。

最後のほう、端折ったとかでは無く、

そこからはあまりにとんとん拍子に、この町で生活する事になった私たち。

世界各地で採掘される天然石の原石。

同じ種類でも違う土地で採れればまったく別の表情を見せてくれます。

河原の石や、海の石、山の石、道に転がっている石、どんな石でも、

なんでも磨けば輝いて、原石からは想像のつかない表情を見せてくれます。

その姿を見るのが本当に楽しい。嬉しい。

かなりそれだけの理由で私たちは天然石を磨いてます。

産地直送のお野菜が新鮮で美味しいように、

磨きたての天然石は本当に本当に美しいんです。

いろんなバイヤーを周りに回った天然石は、

どんなに保管を気をつけててもどうしても見えない小さな擦り傷がどうしても入ってしまうので、

少し表面が濁ったりしてます。

磨きたて、艶々でプルプルなその瞬間をぜひ一緒に楽しんでもらいたい、知ってもらいたい、

そんな気持ちでMaktubは、工房直送で天然石お届けしています。

長く熱くなってしまいましたが、

最後まで読んでくださりありがとうございます。

今後ともよろしくお願い致します。

Maktub　　　Ayumi

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